住宅ローンを返済期間途中で全額一括で返済することを期限前完済といいます。
完済するのに何か注意点があるのかと疑問に思われる方もあると思いますが、重要な注意点があります。
金融機関の多くは、返済期間満了前の一括返済については「期限前完済手数料」を設けているところが多いようです。この手数料については金融機関と締結する金銭消費貸借契約書の中に取り決めがあるはずですが、今から住宅ローンを借りようとする人は、完済などそんな先のことまで頭が回らないので記憶している人はほとんどいないと思います。
この期限前完済手数料は数万円のところが多いと思いますが、10万円以上のところもある一方でフラット35は無料です。
多くはまとまった退職金が入ったので完済しようというケースだと思いますが、数万円とは言えもったいないと思いませんか?
この期限前完済手数料を払わないようにすることはできないでしょうか?
例えば住宅ローンの残高が500万円で退職金で返せるとしても、一括で返さないようにしましょう。まず499万円だけを使って一般的な繰り上げ返済をしてください。
そうすると住宅ローンの残高は1万円となって、残り返済期間は1回になります。翌月通常の住宅ローンの返済分として1万円が引き落とされるとローンはすべて払い終わったことになり「完済」となります。
この「完済」と「期限前一括返済」は扱いが異なります。この完済は通常の完済であって手数料は不要です。あくまで返済期間中に一括で繰り上げ返済すると手数料がかかるのです。
是非覚えておいてほしいと思います。