2つの住宅ローンを借りている人もあると思います。例えば土地購入時に①3000万円・金利1.8%で借り入れて、建物新築時に②2500万円・金利1.3%で借りたというようなケースです。
この場合で繰り上げ返済をするにはどのようにしたら良いでしょうか?ローン①に全額繰り上げ返済するか、ローン②にするのか?あるいはローン①と②に分けてするのか?いろいろな選択肢が考えられます。
これは金融機関の窓口担当者もしばしば間違った説明をします。よくあるのは「金利が高い方から繰り上げ返済する方が良いですよ。」です。
これは一見正しいようですが間違いです。
金利が高い方が返済利息額が多くなることは確かです。が、それは「他のすべての条件が同じならば金利が高い方に繰り上げ返済した方が良い。」ということです。
他の条件とは「残り返済期間」と「借入残高」です。これらがすべて同じなら金利が高い方に繰り上げ返済した方が有利ですが、実際は細かく計算しなければならないケースがほとんどです。
ときにはローン①に50万円、ローン②に30万円、それぞれ繰り上げ返済すると最も利息軽減効果が高くなるということもあるのです。
このあたりご存じない方が多いので、間違った繰り上げ返済をしている人が見受けられます。ご注意ください。