大手仲介業者から紹介された土地を購入して、住宅の新築を検討している方からのご相談。

その仲介業者は急いで住宅ローンの審査をしなければならないので、お勧めの三井住友銀行に事前審査を申し込んで承認を得ました。

次に売買契約の締結に進むわけですが、この段階で相談がありました。

仲介業者の仕事は土地の仲介を実現させて仲介手数料を得ることですが、お客様にはその後も住宅の新築という作業が残っています。

一般的に住宅新築工事の代金の支払い方法は、契約金～着工金～上棟金～完成引き渡し時残金という分割支払いになり、現金を多くお持ちでないお客様は、早ければ着工金に住宅ローンを充てなければならないという方もいらっしゃいます。

しかし紹介されている三井住友銀行には、この着工金や上棟金を先行して融資する制度がありません。完成引き渡し時に一括融資となります。

となると着工金や上棟金を別につなぎ融資を用意するなどの方法が必要になりますが、それも持ち合わせていません。

結果、三井住友銀行を利用するより着工金・上棟金が支払われ、金利等の条件も良い別の銀行をご紹介することになりました。

このことを仲介業者担当者に話たところ、中間資金が出ないことは知っていたようです。

再度書きますが、仲介業者の仕事は土地の引き渡しを無事に終えることですが、土地を購入したお客様には次のステップが待っています。その段階でも困らないような住宅ローンを提案するのがプロの仕事だと思います。

提携先金融機関でひょっとすると紹介件数のノルマもあるのかも知れませんが、お客様が使い易いローン商品を提案するのも仲介業者の使命ではないかと思います。

ちなみに三井住友銀行だけが悪いと言っているのではなく、メガバンクの多くはつなぎ融資等の制度を持っていません。ご注意ください。