昨日は固定金利期間選択型住宅ローンの注意点について書きました。
金利の当初引下型と全期間引下型どちらが有利になるかは重要です。当初引下型の場合、当初の金利は低く有利に見えますが、期間終了後の金利が高くなるため、必ずしも有利にならないのです。
では両者を選ぶ場合、どのようにしたら良いでしょうか?残念ながら名案はなく「借りられる方のライフスタイルによって個々に違うので、ライフシミュレーションを作成して検証するしかない。」というのが正解です。
ここではそれをいちいちご紹介することができないので、大雑把にこんな傾向があるという話を書くに留めます。
全期間引下型が有利になると思われる人
1.返済期間が30年を超える人
2.繰り上げ返済があまりできない人
3.その住宅に長く住み続ける人
逆に当初引下型が有利になる人は
1.返済期間が比較的的短い人
2.繰り上げ返済ができる人、あるいは早期に完済できる人
3.近い将来住み替えする人
特に繰り上げ返済については、ご自身が「やりたい!」という意思があったとしても、原資となる「余裕資金」がないとできません。この「余裕資金」がどれだけ貯蓄の中にあるのかは、これもライフシミュレーションを作成しないと確定できません。
結局のところ、「どちらの金利引下タイプを選ぶかちら」と「繰り上げ返済はいついくらならできるか」が重要な要素となるので、ライフシミュレーションで確認しないと回答が出せないことになります。
現状はこの作業をしないで、単に当初の金利が低い方を選ばれる方が多いので残念です。