注文で住宅を新築する際の契約は「工事請負契約」といいます。請負契約の特長は、契約締結後でも内容(特に工事内容や金額)を追加・変更することができることにあります。
例えば当初契約では太陽光発電設備1式を含めてあったが、契約後に太陽光発電をつけることを止めたというときは工事の変更契約(減額)をします。逆に追加する場合も変更契約(増額)をすることになります。
例えばハウスメーカーが工事請負契約の金額によって何かをサービスするというキャンペーンをしていたとします。工事金額が大きければ、それに見合った豪華な賞品がもらえるとしましょう。
しかし当初契約でこのキャンペーンの恩恵を受けたものの、契約後に工事代金を減額するということが起こり得ます。減額すればこのキャンペーンでもらった豪華な賞品は本来もらえなかったはずです。
ハウスメーカーは利益の中からキャンペーン賞品を提供する訳ですから、減額されると困ったことになります。
そこでハウスメーカーとしては「契約締結後に工事請負代金の10%を超える減額は認めない。」という特約を付けることで対応します。積水ハウスさんの契約書はそうなっています。
この契約自体は有効ですが、例えば当初外構工事やインテリア工事を含んで契約したが、その後に外構工事・インテリア工事は別の業者に依頼することにし減額を求めるといった場合注意が必要です。
外構工事などは建物の請負金額の10%以上になることも多いので、この条文に抵触する可能性があります。
請負契約はあとで変更できるからといって安易に契約すると、別の業者に発注できなくなる。こんなことが起きますので、十分約款を理解してから契約する必要があります。
※住宅相談センターでは工事請負契約に関する注意点をアドバイスしています。