5月9日トヨタ自動車とパナソニックは出資会社「プライム・ライフ・テクノロジーズ」を立ち上げ、両社の住宅事業を傘下におさめると発表しました。
2017年の大手ハウスメーカーの新築住宅着工件数は1位積水ハウス12570棟、2位一条工務店12495棟、3位旭化成ホームズ10097棟で、パナホームは9位5747棟、トヨタホームは10位4908棟ですので、仮に両社が統合すれば業界3位の着工件数を誇るハウスメーカーが誕生することになります。
トヨタはすでにミサワホームも傘下に入れていますので、その件数を含めると実質業界1位になることになります。(売上高順位は異なります)またミサワホームはこれに伴い上場廃止となる予定。
このニュースで注目したいのは、大手ハウスメーカーでさえ今後減少する新築住宅市場をにらんで、生き残りを賭けて建築以外の分野と提携し経営統合しなければならない現状だということです。
トヨタ自動車はパナソニックのIT技術やAIを使って、住宅と自動車を一体的に利用できる街づくりをするでしょう。
この動きが加速すると地元工務店は太刀打ちできない新しいジャンルと規模の住宅市場が登場することになります。
ただでさえ地元工務店は後継者不足に悩んでおり、せっかく良質な住宅を提供しても、長い将来までメンテナンスで付き合えるかどうかがわからないというハンデがあります。
今後地元工務店で住宅を建てたいとお考えの方は、その会社が将来どのように事業を継続して行こうと考えているのか。大手のこうした動きに対してどのような住宅を目指すのか?そのあたりを経営者に直接尋ねることも必要だと考えます。
やだ単体で「素敵な家だよね!」だけでは、済まされない時代に突入するようです。