認定長期優良住宅って本当に長期優良住宅?

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認定長期優良住宅って本当に長期優良住宅?

ご相談者から「認定長期優良住宅は品質の良い住宅ですよね?」という質問がありました。

そのこと自体に間違いはないと思いますし、国が進める政策としてもそうあることを目指しています。

しかし一方で「そうです。間違いなく品質が良い住宅です。」と言えない事情もあります。

認定長期優良住宅を取得するには、
①登録評価機関に「技術的審査」を申請します。
②確かに長期優良住宅としての設計基準に適合していれば「適合証」が発行されます。
③適合証を添付して、所管行政庁(市役所など)に認定申請をします。
④妥当と判断されると「認定」を受けることができます。

以上で長期優良住宅の認定を受ける体制は整って工事が始められるのですが、さて工事現場はどうなっているのでしょうか?

「通常の現場検査の中で検査員が確認するはず」なので、長期優良住宅だからと言って特別なチェックがある訳ではありません。

しかしこのブログの読者の皆様はご存知の通り、建築現場は図面のとおりに施工されていないのです。

例えば長期優良住宅の場合の配管工事は、維持管理をし易くするためにスリーブ管などを使用して基礎を貫通することになっていますが、このスリーブを採用することで基礎の鉄筋の配筋が大変難しくなります。

鉄筋とスリーブ管の間にコンクリートが入るように「かぶり厚」(所定幅の隙間)を設けなければならないのですが、これがかなり難しい。

そこで現場では「かぶり厚」を確保しないでスリーブ管を設置します。

この段階でこの住宅は長期優良住宅どころか、劣化し易い家になってしまいます。

では検査員は何をしているかと言えば、基礎配筋検査は鉄筋の配筋が終わった段階でできます。しかしこの段階でスリーブ管が設置されているとは限りません。

何故なら基礎配筋は基礎屋さんの仕事でスリーブ管設置は設備屋さんの仕事で、必ずしも一緒にすることがないからです。

結局基礎配筋検査は合格しても、その後に設備屋さんがスリーブ管を「かぶり厚」なしで設置しても検査する人がいないのです。

このような事例は山ほどあるので、現場を知っている人から見れば、長期優良住宅と言っても必ずしも長期優良住宅ではないということになるのです。

残念ながらこれが実情です。