同じ設計図でも建築現場によって断熱性能が違う

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同じ設計図でも建築現場によって断熱性能が違う

指定確認検査機関の勉強会に出席してきました。いろいろ貴重な情報をいただいたのでご紹介します。今回は断熱性能の話。

住宅の断熱材として最も多く使われているグラスウールは、現場で隙間なく均質に施工することで想定した断熱性が確保できるのですが、正直現場検査をしている立場から言いますと、完璧に施工している現場は全体の1%位しかないと思います。

施工精度が低かった場合、どの程度断熱性能が低下するかという数値をいただきました。数値は熱貫流率U【W /(㎡・K)】です。

1.良い施工状態 0.366
2.グラスウールの寸法が著しく大きく押し込み過ぎた状態 0.438
3.グラスウールの寸法が大きく両端を押し込みすぎた状態 0.798
4.グラスウールの寸法が小さく柱との間に隙間ができた状態 0.569

1を100点満点とすると2は84点、3は46点、4は67点になります。

ということは私が知る限り1の住宅は世の中にほとんど存在しておらず、想定する断熱性能100点を有している住宅はないことになります。

残念ながら現在の日本の住宅の断熱性能は、これが実情だということです。住宅の新築に関するいろいろな注意事項がある中、わざわざ検査機関がこの例を紹介するということを見ても裏付けられます。

グラスウールを断絶材として使用され、所定の性能を期待される方は、是非第三者による現場検査をされることをお勧めします。