不動産売買契約では、契約締結時に買主から売主に売買代金の5~10%程度の手付金を支払うことが一般的です。
契約書には「本契約の締結と同時に買主は売主に手付金を支払う。」と書いてあることが多いと思いますが、中には「手付金は現金または預金小切手にて支払う。」としている契約書もあります。
いずれにしても「契約と同時に」金銭を支払うことが原則ですが、ときどき契約前日までに振り込みをさせる取引が見られます。これは絶対にダメです。
何故なら振り込んだ金銭の性格が何も契約に規定されない単なる「金銭」になってしまいからです。仮に振り込んだ後に売主が倒産したり行方不明になってしまった場合、この金銭はどうなるのでしょうか?何ら性格が規定されていない金銭なので、不動産とは関係のない金銭としか扱われないと思います。
手付金は必ず契約締結と同時に支払ってください。(契約締結後の振り込みは可)
さらにこの手付金ですが、私が首都圏で不動産の仕事をしていたときは、多くの買主さんは預金小切手(横線入り)で契約の場に持参されていました。これなら落としても盗難に遭っても問題ありません。銀行に停止してもらえば良いのです。
東海地区に来て驚いたのは、多くの方が現金を持参することです。振り込んだり預金小切手を作る手数料がもったいないというのが理由のようですが、これは不用心です。
できることなら手付金の支払いは預金小切手にされることをお勧めします。(東海地区ではほとんど見ませんね・・・)