前回に続いて開発されたばかりの新しい分譲地を購入する際の注意点。
私はハウスメーカー時代に土地を購入して区割りし分譲地として販売する「開発行為」を担当したことがありますので、その際に遭遇した事例を書きます。
既存の住宅地であれば周囲にどのような人が住んでいるのかある程度は調査することができますが、新規の分譲地には当然前から住んでいる人はいません。購入した全員の方が初めてそこに住む人ですから、いろいろな人と出会います。
2500万円のA区画を購入したXさんは、新築工事が始まったところで隣区画の建築看板を見たところ、「建築主Yさん」という聞いたことがある名前を目撃することになりました。
営業マンに確認したところ、なんと同じ会社に勤務する部下のYさんだったのです。しかもYさんの区画は2800万円。上司であるXさんより高い区画を買っていたのです。
Xさんは営業マンに「なぜ教えてく入れなかったのか!」と抗議しましたが、個人情報ですから漏らすことはできません。
契約を解除することもできず、もやもやした気持ちで新居に住むことになってしまいました。
このケースは防ぎようがありません。教訓とするならば、「この区画を購入したいが、同じ勤務先の人は買っていませんよね。」と積極的に質問しておくことしかありません。
こう尋ねられれば、営業マンは「います。」とか「いません。」という程度の回答をしなければなりません。
しかしまさかそんなことがあるとは想定していないので、質問することも思い浮かばないでしょう。
新しい分譲地(マンションを含む)を購入するときは、周囲(マンションの場合は上下も)にどのような人が来る予定なのか確認する必要があります。
私の場合このようなケースが3組ありました。