住宅の基礎を貫通する配管の解決方法

住宅のこと相談して安心・安全・スムーズ

名古屋エリア随一の住宅相談専門の事務所
100%相談者のための家づくりをサポート

ご相談・お問合せ

【TEL受付】10:00~18:00 水曜休

  1. トップページ
  2. オフィシャルブログ
  3. 住宅の基礎を貫通する配管の解決方法

住宅の基礎を貫通する配管の解決方法

昨日に続いて住宅の基礎を貫通する給排水管の設置方法の話。

配管や配管スリーブが基礎を貫通するので基礎内部の鉄筋に接触したり、鉄筋からの所定の距離(かぶり厚)を確保しないままコンクリートが打設されることが多いのです。

ではこの問題を解決する方法はないのでしょうか?

1.一番真っ当な方法は、基礎配筋図面の設計段階から配管が通る部分の鉄筋間隔を空け、その周辺を補強するような図面を建築士さんが描いておくことです。

しかし一般的に設計図面にそこまで細かなことを明示することはありません。

そこで設備屋さんが図面を見ながら、自分の判断で配管・配管スリーブを設置することになります。

2.基礎の立ち上がりを貫通して配管を外に出す。
基礎の底盤部は鉄筋が複雑に入り組んでいるので、ここを避けて比較的シンプルな配筋になっている立ち上がり部分を貫通して配管・配管スリーブを設置します。

この方法の欠点は配管・配管スリーブが外部に露出することで見た目が悪くなることが挙げられます。最初から「こうなりますよ。」と説明されていればそうでもないでしょうが、工事が始まってから言われると納得しない施主さんが多いのは当然だと思います。

また露出部分に物が当たって壊れやすいのも欠点です。

3.かぶり厚を確保するために、鉄筋を避けて地中深く配管・配管スリーブを設置する。
この方法は良い方法ですが、大きな問題が一つ。排水の勾配が取れなくなります。

排水が道路方向に流れるためには一定の勾配が必要になりますが、地中深く配管が配置されるということは、その分配管の高さを上げて勾配を確保しなければなりません。

工事が始まってから気付いても手遅れ。もう地盤や基礎の高さは動かせません。

ということで適切な配管工事をしようとすれば、設計段階で確認しておかないと対策がないということです。

この話は現場監督も基礎屋さんも設備屋さんも知っているはずですが、あきらめモード。最後の砦であるはずの設計士も対策に動き出さないとすれば、弊社のような第三者機関がおせっかいにも口を出さないといけないということになります。

くどいようですが、楽しい間取り・インテリア・設備の打ち合わせの時から、「基礎はどうなっていますか?」と野暮なことを聞きますが、このようなことが予想されるので先手を打っているのです。ご容赦くださいね。